第2回の講師は、関西大学の城下英行先生で「防災教育」をテーマとして講義が行われました。 当日は、岩手大学、岩手県立大学、盛岡大学から14名の学生が受講しました。
始めに、日本の防災対策の歴史は、第2次世界大戦以降、3つの時代に区分することができるが、防災教育そのものは1995年の阪神・淡路大震災を契機とする第3の時代がスタートであることが紹介されました。 城下先生は、防災教育の知識を専門家が市民に一方向に伝えることによって専門家依存に陥ってしまう危険性について指摘。その上で、知識を行動に結びつけるという発想の転換が重要であることを述べ、防災教育を専門家任せにするのではなく、専門家と行動を共にすることでお互いに学び合う、参加型の「防災共育」の必要性を強調されました。
講義の最後には、阪神・淡路大震災で防災担当者らが実際に直面したジレンマを素材にした「クロスロード」というカードゲームを5人ごとの3グループに分かれて行いました。このゲームは、実際の災害で起こり得る事態に対し単一の正解を導き出すのではなく、様々な立場の考えを理解し、その地域、時代に合った社会的成立解を考えていくもので、専門家だけでは限界にきている現在の「防災教育」から、専門家と市民が共通の理解のもとで創り上げていく「防災共育」について、一層の理解を深めるものとなりました。
次回3回目のテーマは「災害カウンセリング」。 11月10日(土)の予定です。 |
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